『3000万』というNHKドラマが楽しみだ／酒井

NHKでは脚本開発チームで連ドラを作る企画をやっていると前から聞いていたが、それがようやく放送になる。
10/5の土曜より、毎週土曜夜10時に放送『3000万』というドラマだ。
実はこのチームの中のメインライターである弥重早希子という脚本家は以前から一方的には知っていて、僕は陰ながら才能にずっと嫉妬してきた。城戸賞の佳作を取っていたり、近くで活動はちょこちょこ耳にしていたものの、あまり大きく表に出て、一般的に発見される機会に恵まれてこなかったようなのだ。
前から、非凡だが、ウェルメイドな王道とは少し離れたタイプの、ある種のクセがある作風だと勝手に認識してきたし、それがこの人の作品の魅力だとさえ思っていたのだ。だから、このように連ドラをやることになるとは……その幅の広さと、そういった能力まで兼ね備えて、恐ろしいばかりである。俺が怠け荒んでいる間にも、世界は進歩し、能力ある人間は着実に努力しているのだ。なんてこった！

放映一週間前となった今から「面白い作品であれ！」という善人ぶった気持ち２割に、「頼むから世間にウケるな！抜け駆けするな！」というジメジメとした本音の嫉妬８割！
シナリオがどれほど苦痛を伴うかよくよく知っているし、尋常でない努力をしてきたことは知っているのに、他人の事になると怠けモノほど他人の足を引っ張りたがるものなのだ。ね、人間て厭ね。
冗談はさておき、あの独特な人間への視点と娯楽の融合である、間違いなく面白いものになっていると思う。土曜ドラマ『3000万』が早く見たい。ちなみに「ドラマ」という月刊誌の10月号にインタビューと記事がありました。なんてこった！